拗らせDKの偏った溺愛
「その態度からすると、俺を殴ったこと、全然悪いと思ってないわけだ?」
はわわわわっ!
更に怒らせてしまいました!
「い、いえっ!決してそのようなことはっ!!」
なんとか言い逃れようとしたのですが、
「俺、言い訳する奴キライ」
と冷たい目で言われてしまいました。
「そ、そんなぁ〜」
自業自得ではありますが…言い訳をするつもりではなく、とっても悪かったと思っているんです〜!!
そう思うものの、とてもそれを言い出せる雰囲気ではなく…。
「俺、傷ついたなぁ。お前やお前の周りの奴が怪我しないようにと思って必死で助けたっていうのに、あんなに人が集まる中でひっぱたかれたんだぜ?」
「う、うぅっ…」
確かにおっしゃる通りです。
一言も反論できません。
「あ〜あ、今日から新しいクラスだしスッゲー楽しみにしてたのに…。このままクラスのみんなのところに戻ったら俺、白い目で見られちゃったりするかもなぁ。辛いなぁ…」
さっきまでとは一転して、小さく溜息をつきながら力なく言う高村くん。
そ、そうですよね。
私だって、この後教室に戻ったらどうなるのかと、さっきまで心配だったのです。
私さえひっぱたかなければ、高村くんはそんなことを気にすることもなかったと思えば…全ては私のせいです。
「あ、あの、ご、ごめんなさい。私がひっぱたいてしまったばっかりに…。高村くんは何も悪くないです!そ、それを私がみんなの前で説明しますからっ!!」
「説明って?」
「えっと…」