拗らせDKの偏った溺愛



「ちょっと、いい加減にしなさいよ!」


綾乃ちゃんは私のために陰口を止めようとしてくれたのですね…!

でも、そんなことをして、逆に綾乃ちゃんまで陰口を言われるようになるのは嫌ですし。


「綾乃ちゃん、私のことはいいですから…」


そう言って綾乃ちゃんを座らせて自分も座ってしまおうと思ったのですが、そうは問屋が卸さなかったのです。


「そういえば、藤原さんってあんな感じだった?」


綾乃ちゃんの静止なんてまるで無視して、陰口どころか、さらに大きな声が上がったのです。


「っていうか〜、あんな子この学校にいたっけ?」


この言葉に数人の女子の笑い声が。


「「キャハハ!!」」


「それちょっと酷くない?さすがに可哀想だって!」


「1年の時にこの地味子と同じクラスだった奴いないのかよ?」


男子も負けじと参戦してきました。


「私一緒だったけどぉ〜、1年の時はダッサイ眼鏡かけてたと思ったんだけど〜」


「えっ、じゃあ高校デビューじゃなくて高2デビュー!?」


「何その中二病的な感じ!!」


最後にはクラス全体がドッと笑い声で包まれてしまいました。


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