拗らせDKの偏った溺愛



その後は、とてもスムーズに他の係が決まりました。

そして最後に残ったのが副委員長…。


暗黙の了解として、委員長と副委員長は男女1人ずつで構成されるもの、となっています。

ですので、どなたか男子から1人、副委員長を決めなくてはいけないのですが…どなたもなりたくなさそうです。


「そ、それじゃ公平にジャンケンで決めようか」


先生が怯えるような顔で言った途端、男子からブーイングが起こりました。

予想の範囲内の反応と言えます。

普通であれば先生が有無を言わさず、方法などを決めてしまうのですが…。


「そ、それじゃどうすれば…」


そう言ったきり、先生が黙ってしまいました。


先生、しっかりしてください!


「藤原さんが前に出て、副委員長を募集すればいいんじゃない?」


痺れを切らした女子から一つの意見がでました。


「さっさと決めて帰ろーぜー」


完全に他人事としての発言が当事者の男子から出ています。

この状態で私が前に出て、誰が副委員長をやってくれると言うのでしょうか。

それなのに先生は助かったとばかりに


「そ、それじゃ藤原さん、前に出て副委員長を決めてください」


って!

丸投げしましたね!!






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