拗らせDKの偏った溺愛
やっと担任が教室から出て帰れることになった。
「はぁー、学校なんて真面目に来るもんじゃねーな…」
なんとなく疲れた気がして机に突っ伏した。
その俺の頭の上で貴紀がクスクス笑う声がする。
「今日は珍しい竜也がたくさん見れて楽しかったよ」
「俺は全然楽しくねー」
「そう?まぁ、確かに…今から竜也はちょっと大変かもね」
気になる言い方をする貴紀を見上げようとした時だった。
バタバタと数人が近づいてくる足音が聞こえてきた。
ゆっくり顔を上げると、同じクラスの女たちだった。
「ねぇ、竜也と藤原さんってどんな関係?」
「なんで副委員長引き受けたの?」
「まさかとは思うけど、付き合ってたりする…?」
一気に聞かれて、半分以上は何を言ってるか聞き取れなかったけど、最後のは聞こえた。