拗らせDKの偏った溺愛



引いたくじの番号を見てから黒板の席番号を確認する。


「ラッキー、俺、また窓際の一番後ろ」


貴紀の方にくじの番号を見せながら言うと、

                   
「えー、いいなぁ竜也。僕は真ん中の列になっちゃったよ。ただし、1番後ろだけどね」


なんとなく嬉しそうな顔でそう言ってから、貴紀は新しい席へと移動して行った。


反対に、俺は昨日と同じままの自分の席に座り直した。


そういえば今日は3限が体育だったような…。

それだけ出席して適当に体を動かしたら、昼飯食って帰るか。


教室の方を向いて座り、席替えで移動する奴らをぼんやりと眺めながらそう思ってると、前の席に誰かが座った。


席は前だけど、俺が横を向いて座っていたせいで視界にほとんど入っていなかったその場所。

改めてそこに目をやると、やたら姿勢の良いおさげ頭の女が座っていた。




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