クリスマスイヴを後輩と
三年前、ここに立った時には彼氏がいて、特別賞の『長野温泉 おひとりさま宿泊券』より、スマイル賞の『ティッシュ半年分』の方がいいと思っていたのに、人ってその時の状況に合わせて贅沢になる生き物なのだ。
よし! 深呼吸をして一回目。
『ガラガラガラ』
そこに転がったのは赤玉。末等。ご縁を大切にしているこの商店街らしい五円を一枚。
そして、二回目、三回目、四回目と連続して赤が続いた。
「あと一回ね」
「はいっ」
ラストチャンス! 神様どうか私にご褒美を、と願いながら目を瞑って回したら、今までに聴いたことのないベルの音が『カランカラン』と鳴り響いた。
「すごい、未華子ちゃん、おめでとう!」
おばさんの声と共に沸き上がる拍手。
「も、もしかして宿泊券」
「未華子ちゃん、そのもしかして、よ。ピンクは商店街100周年記念、クリスマス賞」
「クリスマス賞?」
手元を見るとピンク色の玉がひとつ。
「クリスマス賞はね、ホテルエトワール・フィラント東京、エグゼクティブスイートの宿泊券よ」
すごい!!
『ホテルエトワール・フィラント東京』は私がずっとずっと憧れていた場所。しかもエグゼクティブスイートなんて夢のよう。
まさか、夢……。
壁に貼ってある表を見上げると、特別賞の上に『クリスマス賞 ホテルエトワール・フィラント東京 エグゼクティブスイート ペア宿泊券』と書いてある。
ペア……。
よし! 深呼吸をして一回目。
『ガラガラガラ』
そこに転がったのは赤玉。末等。ご縁を大切にしているこの商店街らしい五円を一枚。
そして、二回目、三回目、四回目と連続して赤が続いた。
「あと一回ね」
「はいっ」
ラストチャンス! 神様どうか私にご褒美を、と願いながら目を瞑って回したら、今までに聴いたことのないベルの音が『カランカラン』と鳴り響いた。
「すごい、未華子ちゃん、おめでとう!」
おばさんの声と共に沸き上がる拍手。
「も、もしかして宿泊券」
「未華子ちゃん、そのもしかして、よ。ピンクは商店街100周年記念、クリスマス賞」
「クリスマス賞?」
手元を見るとピンク色の玉がひとつ。
「クリスマス賞はね、ホテルエトワール・フィラント東京、エグゼクティブスイートの宿泊券よ」
すごい!!
『ホテルエトワール・フィラント東京』は私がずっとずっと憧れていた場所。しかもエグゼクティブスイートなんて夢のよう。
まさか、夢……。
壁に貼ってある表を見上げると、特別賞の上に『クリスマス賞 ホテルエトワール・フィラント東京 エグゼクティブスイート ペア宿泊券』と書いてある。
ペア……。