こんな男に誰がした!
俺の甘さ
帰国して、俺は、弥生にお土産を渡すために、会う約束をしていた。
待ち合わせのコーヒーショップに向かって歩いていると、会社からつけていたのか、村越真由が現れた。
「浩輝さん、待ってくださいよ。」
「何か用?俺、待ち合わせがあるんだけど。」
「実は、明日の夜、金曜日だから、同期で飲みに行こうと言うことになったけど、参加できるかな? 浩輝さんが出張だったから、連絡遅くなってごめんなさい。」
「少しなら、顔を出せると思うよ。」
「ロイヤルホテルのビアガーデンに行くことにしたから、6時にホテルのロビーに集合ね。」
「わかった。じゃ。」
俺は、村越真由と別れて、コーヒーショップに急いだ。
「弥生、遅くなってごめん。」
「そんなに急がなくても、いいのに。」
「早く弥生の顔を見たかったから。」
「もう、口が上手いんだから!」
弥生は、嬉しそうに微笑んだ。