こんな男に誰がした!
「祖父母が、弥生に会えなくてがっかりしていたよ。」
「私もがっかりよ。一緒に行きたかったな。」
「でも、来年の春からはフランスで暮らすから、二人とも楽しみにしているよ。」
「私もそうよ。また、おばあさまからお料理を教えていただくのを楽しみにしているの。」
「弥生は、仕事はどうするの?」
「フランスに行ってから、いろいろ調べるわ。子どもができるまでは、仕事をしたいと思うけど、浩輝は、どう思う?」
「俺は、どっちでもいいよ。弥生がやりたければ、無理のない程度にやればいいと思う。けど、日本ではないから、危険には気をつけてね。」
「浩輝、ありがとう。多分、おじいさまの看病もしたいと思っているから、それが優先かな。」
「弥生、ありがとう。おばあさんも、心強いと思うよ。」
弥生は、本当に優しい。回りの人たちのことを考えて、行動できるのが凄い人だと思う。
俺は、弥生を幸せにしたいと、改めて思った。