悪役の私

潤と別れるという決断は間違っていたかも知れない。




そう思う程、潤は私を大切そうな顔で見る。




私もそれを受け止めてしまいそうになる。




でも、今の私には潤を傷付けることしかできない。




私は潤を苦しめたこと、一生忘れないと思う。




もう、これ以上潤を傷付けることは出来ない。




「…私、潤にもらったたくさんの幸せ忘れない。でも、私は潤と一緒にいられない。もしお互いが必要だったとしたらきっとまたどこかで出会うと思う。」





「うん。俺もそう思う。」




愚かな私は最後まで、正直に他に好きな人がいるとは言えなかった。



でも、私はきっといつか今日の決断を後悔するだろうと思った。



もしもそうなった時は絶対ブレない気持ちで潤だけを愛したい。