悪役の私






帰り際、最後の一回とホテルに誘われた。




結局そうなるよね…。




でも、今の私に潤を断ることは出来ないよ。




そっと後ろをついていく。





ホテルに着いた瞬間、潤は私をグッと引き寄せ熱いキスをする。




「んっ…。」




そのまま服を脱がされ、私をベッドに押し倒すと、潤も服を脱ぐ。




私の全てを知り尽くしている潤は、今までの中で一番強引に、でも優しく私の弱いところを刺激していく。




そして、だんだんと涙目になる私を見てニヤっとするんだ。




「…愛してる」




耳元で呟く潤に、何も言えない私は、




「うん」と答える。




すると潤は更に強く私を抱きしめ、そのまま力の限り突き上げる。




これがきっと彼なりの最大限の愛情表現。




これが、最後。




今日が、最後ーーーーーー。




< 143 / 181 >

この作品をシェア

pagetop