悪役の私
2-1
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あれから2週間。
ちょこちょことバイト先のみんなで集まっては鍋をつつき、みんなが寝静まってからは私達だけの時間になった。
誰にも知られてはいけない
見られてはいけない。
何度も何度も繰り返す。
ダメだとわかっていても、止まらなくて。
どんどん欲張りになっていく。
毎日だって会いたくなる。
「優…明日、空いてる?」
金曜日の夜。
みんなが寝静まった後、こそこそ質問する私に優は驚いた顔をした後、少し笑って答えた。
「1日中暇だよ」
やった!!!
にやけてしまいそうな顔を我慢して、出来るだけ普通の顔を作る。
「あの…、うちに来ませんか…??」
「………え、いいの?」
「妹さんも一緒に!!!…ダメ??」
「どしたの?急に」
「…優の家族とも、仲良くなりたい。私の弟も一緒に、どう?」
「…俺も、西沢さんの家族とも仲良くなりたいから、お邪魔しようかな」