もう一度出会えたら
こんな時にさっきの言葉をまた出すなんて…しかもそんな意味じゃないのに


どんどんと意地悪になっていく彼は


そう言って大きく開かれた私の足に“チュッ”とキスを落とした。


彼は私をどこまでいじめるんだろう……


彼は私の姿を上から見下ろしながら全て分かっている筈なのに


優しい顔をした彼は本当はドSなんだと気付いた。


優しい外見と言葉に騙されていたけど、きっとこっちが彼の本性なんだ。


口角を僅かにあげながら、フッと笑みをこぼした彼を悪魔だと思った。


私の目からこぼれ落ちた涙を彼が掬うようにキスをした。


『どうしてほしい?』


「……イジワルしないで」
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