もう一度出会えたら

想像以上の衝撃が体を突き抜けていく。


自分でも感じたことのない感覚に包まれどうにかなってしまいそうだった。


『菜々さん…僕を見て』


揺らされる視界の中で、彼のそんな言葉が聞こえてきて


下から彼を見上げると…彼の視線と私の視線が交わる。


見られてどうしようもない程に胸がキュンキュンと苦しくなる。


「りょ…うくん……」


彼の名前を呼ぶと彼も切ない声で


『菜々さん….』と呼んでくれる。


「菜々って…呼んで……」


『菜々…』