もう一度出会えたら
飲み物を待つ間にメニューを見ながら注文する料理を決めていく。


そうしている内に飲み物が届き、二人で乾杯をした。


「そう言えば、大翔とは何度も一緒に飲んだけど二人だけって初めてだよね。」


『言われてみれば確かにそうだよな…大勢で飲みに行く事が多いからな』


うちの部署は上司と部下も仲がいいから飲み会も割と多い方だし、同期会なんかも時々あったりするから飲み会っていうと必ず大翔と一緒だった。


運ばれてくる料理はどれも美味しくて、二人でお酒も料理もどんどん進む。


いつも明るくて元気な大翔だけど、今日はいつにも増して元気で


よく話す大翔に私も時間を忘れて楽しい時間を過ごす事ができた。


気づくと時間も2時間以上経っていた。


お会計を済ませてくれた大翔にお礼を言って二人で歩き出す。


電車で帰るために駅の中に入ろうと思い足を進めたのに、大翔がそんな私の腕を掴んだ。


「え、何…どうしたの大翔。電車に乗らないの?」


『今日は結構飲んだしタクシーで帰るわ。朝比奈も俺んちの通り道だから一緒に乗ってって』
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