もう一度出会えたら
『このファミレスに来たら、あの時の菜々さんを思い出しました。蓮くんには笑顔なのに、僕には笑顔なんて見せてくれなくて…すっごく困った顔してたから…それがその後、真っ赤になって少しずつ笑顔を見せてくれるようになって嬉しかったんです。』
「あ…あの時は確かに困ってたから。でもそんなに顔に出てたかな?」
そう聞いた私に彼はクスリと微笑むと
『菜々さんは自分で思っている以上に感情が顔に表れるタイプなんですよ。そこが、可愛いんです。…それに今も喜んでくれてると…思ってもいいですか?』
可愛い…なんて、面と向かって言われると恥ずかしくなって顔を見れなくなる。
だけど、彼がここまで追いかけて来てくれた事は本当に嬉しくて素直に “うん” と
頷いた。
『ありがとう…。あの日、駅で直ぐに菜々さんを追いかけたかったけど、できなくて傷つけてごめんなさい』
「あの人って同じサークルにいた子…だよね?」
『…はい。彼女とは同じ学部で…大学の時に告白もされました。だけど、僕は菜々さんのことが好きだったから彼女とは付き合わなかった。だけど、彼女はなかなか諦めてくれなくて僕の片思いであるあなたに恨みの矛先が向かうようになったんです。』
彼の話を聞き、彼女のあの目の理由が分かったら、彼がなぜあの時駅で
直ぐに追いかけてくれなかったのかも分かった気がした。
彼は私を守るために…?
『彼女の性格は少しは分かっていたから…菜々さんを守りたかった。大学を卒業してからは彼女とも会う事はないと思っていたけど、最近、大学の同期会があって再会したんですよ。それから彼女が何度も会社までしつこく訪ねて来るようになって、彼女がいるからって言ってもなかなか聞いてくれなくて先日の駅でもそんなやり取りをしていたんです。』
「それって、ストーカー被害にあってたって事?」
「あ…あの時は確かに困ってたから。でもそんなに顔に出てたかな?」
そう聞いた私に彼はクスリと微笑むと
『菜々さんは自分で思っている以上に感情が顔に表れるタイプなんですよ。そこが、可愛いんです。…それに今も喜んでくれてると…思ってもいいですか?』
可愛い…なんて、面と向かって言われると恥ずかしくなって顔を見れなくなる。
だけど、彼がここまで追いかけて来てくれた事は本当に嬉しくて素直に “うん” と
頷いた。
『ありがとう…。あの日、駅で直ぐに菜々さんを追いかけたかったけど、できなくて傷つけてごめんなさい』
「あの人って同じサークルにいた子…だよね?」
『…はい。彼女とは同じ学部で…大学の時に告白もされました。だけど、僕は菜々さんのことが好きだったから彼女とは付き合わなかった。だけど、彼女はなかなか諦めてくれなくて僕の片思いであるあなたに恨みの矛先が向かうようになったんです。』
彼の話を聞き、彼女のあの目の理由が分かったら、彼がなぜあの時駅で
直ぐに追いかけてくれなかったのかも分かった気がした。
彼は私を守るために…?
『彼女の性格は少しは分かっていたから…菜々さんを守りたかった。大学を卒業してからは彼女とも会う事はないと思っていたけど、最近、大学の同期会があって再会したんですよ。それから彼女が何度も会社までしつこく訪ねて来るようになって、彼女がいるからって言ってもなかなか聞いてくれなくて先日の駅でもそんなやり取りをしていたんです。』
「それって、ストーカー被害にあってたって事?」