もう一度出会えたら

それからの私は抜け殻のようになっていたと思う。


いつの間にか私の世界は彼を中心に回っていたから…突然彼だけがいなくなった私の世界には大きな穴が開いて、大きな傷が残った。


もう泣きたくなんてないのに……思い出したくもないのに……


気づくと時間だけが過ぎていて、知らないうちに泣いている自分。


親友の沙羅にもいっぱい心配をかけてしまった。


唯一、仕事をしている時だけは彼のことを忘れることが出来た。


彼からは着信やメールが入ってきたけれど、どれにも応えることは出来なかった…


声を聞いたら会いたくなるから…


顔を見たらもっと辛くなるから…