涙恋
佐倉星夏 さくらせな
柴崎隆介 しばさきりゅうすけ

名字がさ行で近いという理由で、
隣の席になった。

「佐倉…ほしなつ?」

初めて話しかけられて、私はびっくりした。

「えっ…違うよ、せな!」

「へえーこれせなって読むんだ!」

「そう。」

「俺は柴崎隆介、よろしくな!」

「うん、よろしく。」


このとき、私はまだ気付かなかったよ。

私があなたを好きになり始めてることを―

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