ブルーカクテルで乾杯を
どこもかしこも浮かれた雰囲気のクリスマスイブ。
定時まであと少し、と時計を見ていたところに電話が鳴る。よそ行きの声で出ると、新規クライアントとして営業をかけていた会社からの仕事の依頼だった。
受話器を置いた私は、足元から頭にかけてぞくりと震わせて、歓喜する気持ちを声に滲ませる。
「……新規で広告の依頼、いただきました!」
「よくやったな!」と次々言葉をもらって、初めて達成感を得られた瞬間だった。
「サンタがプレゼントしてくれたのかもな!」
そんな何気ない言葉にはっとする。
きっと、私が、『仕事が終わらなくて』と言えば、『わかった』って言うんだろう。
でも、平気なわけじゃない。絶対、悲しい顔をしているに決まってる。
詳細をメールでくれると今の電話で言われた通り、デスク上のパソコン画面には一件の新着メール。
マウスに置いた手を止めて、思い出すのはアイツの顔。
だって、逆の立場ならやっぱり同じだから。
考え方がそっくりで、大抵のことに似た感覚を持っている私たち。
「すみません。今日は定時で失礼します。週明けからまた頑張ります!」
仕事は大事だ。生活する上でも、自分を成長させるためにも。
だから、大概仕事を優先にしてしまっていた。けれども、今は彼の元に急がなければいけないような気がした。
定時まであと少し、と時計を見ていたところに電話が鳴る。よそ行きの声で出ると、新規クライアントとして営業をかけていた会社からの仕事の依頼だった。
受話器を置いた私は、足元から頭にかけてぞくりと震わせて、歓喜する気持ちを声に滲ませる。
「……新規で広告の依頼、いただきました!」
「よくやったな!」と次々言葉をもらって、初めて達成感を得られた瞬間だった。
「サンタがプレゼントしてくれたのかもな!」
そんな何気ない言葉にはっとする。
きっと、私が、『仕事が終わらなくて』と言えば、『わかった』って言うんだろう。
でも、平気なわけじゃない。絶対、悲しい顔をしているに決まってる。
詳細をメールでくれると今の電話で言われた通り、デスク上のパソコン画面には一件の新着メール。
マウスに置いた手を止めて、思い出すのはアイツの顔。
だって、逆の立場ならやっぱり同じだから。
考え方がそっくりで、大抵のことに似た感覚を持っている私たち。
「すみません。今日は定時で失礼します。週明けからまた頑張ります!」
仕事は大事だ。生活する上でも、自分を成長させるためにも。
だから、大概仕事を優先にしてしまっていた。けれども、今は彼の元に急がなければいけないような気がした。