君は私の人生の、輝く太陽。
おばあちゃんの目が私を捉えた。
「私ね、本当はね・・・」
続きが言えない。
言葉が出てこない。
もし、これを言って嫌われたらどうしよう?
おばあちゃんは、私の目をじっと見てくれている。
「私ね、本当はね────────涼香じゃないの。」
「え・・・」
おばあちゃんの目が、驚きで見開かれる。
「私は、遥香なの・・・」
「遥香ちゃん・・・?本当に・・・?」
おばあちゃんは困惑している。
そりゃそうだよね。
自分が思ってたのとは、違ったんだもん。
しかも、死んだと言われている人。
「・・・ごめん、こんなこと言って。でもね、私は遥香なの。」
おばあちゃんはしばらく困惑していたけれど、ハッとしたように私を見た。
「だから、さっき誰も気づいてくれないって・・・」
「うん・・・」
おばあちゃんの目から、涙が溢れた。
「・・・っごめんね!嫌なら、明日家に帰るよ!」
私は、精一杯の笑顔でそう言った。
「そんなこと思ってないんだよ。・・・ごめんね。ばあちゃんがもっと早く気づいてあげられたらよかったね。」
おばあちゃんはそう言って、私の手をぎゅっと掴んだ。
「おばあちゃん・・・。ありがとう・・・」
おばあちゃんが泣き止んでから、布団を引いて2人で眠りについた。
~ウシノシタクサ「偽り」~