君は私の人生の、輝く太陽。
1章
アルストロメリア
***
「遥香(ハルカ)ー!先帰っちゃうよー!?」
私と瓜二つの顔を持った、少女が叫ぶ。
「え、涼香(リョウカ)!ちょっと待ってよー!」
私は桜井遥香(サクライ)。
そして、彼女は桜井涼香。
私たちは一卵性の双子で、涼香が妹だ。
ちなみに中学2年生。
涼香とは、なにをするにも一緒だった。
着ている服も、髪型も、常に同じ。
おまけに、学力、運動神経もほとんど一緒。
身長は1cm、涼香の方が高い。
違いがほぼ無い私たちを、親でさえも間違える。
それほどまでに、私たちは瓜二つなのだ。