君は私の人生の、輝く太陽。
「最近涼香変だよ?・・・よくぼーっとしてる」
"変"だと言われて、心臓がドクンッとはねる。
・・・バレた?
いや、バレるわけない。
「・・・そう?疲れが溜まってんのかな〜?」
私はまた笑顔を作る。
「なんかあったら言ってよね!」
そんな私を見て、莉心ちゃんも笑った。
この笑顔が偽物だなんて、誰も疑わない。
ねぇ、私の笑顔ってそんなに完璧?
全部作り笑いなのに。
バカみたい。
私の作り笑いに気づかないみんなも。
私が遥香だと気づかないみんなも。
そんなみんなに気づかれちゃいけないのに、気づいてほしいと思う私も。
みんなみんなバカみたい。
結局みんな、見えているものしか信じない。
言われたことしか信じない。
だから、私が遥香だと気づかないんでしょう?
だから、お通夜の時に涼香に気づかなかったんでしょう?
なんで誰も気づいてくれないの。
気づいてほしいの。
気づかれちゃいけないけれど、気づいてほしいの。
「・・・涼香!玲(レイ)先輩が呼んでるよ!」
「えっ!?玲先輩!?」
私はガタッと席を立った。
実は、遥香として、玲先輩が好きだった。
涼香と私と、玲先輩は委員会が同じで。
先輩は優しくて、面倒見が良くて。
そんな先輩に惹かれていった。
「・・・あ、涼香ちゃん。ちょっと話できる?」
「ぇ、あ、はいっ!!」
緊張してうまく話せない。
今私は涼香だということを、忘れていた。