君は私の人生の、輝く太陽。
「・・・ぁ、あのっ!先輩っ!」
先輩の瞳に私が映る。
写った私は、紛れもない"私"で。
でも、他人から見れば、"私"じゃない。
「・・・っこんなこと言って、困らせるのわかってるんですけどっ!」
その先の言葉。
涼香として"私"の気持ちを伝えればいい。
そうすれば、結ばれることはなくても、"私"の気持ちを知ってもらえる。
「っは、遥香が、ずっと先輩のこと好きだったんです!」
「え・・・」
先輩の瞳が揺れる。
お願い。
先輩に、伝わってほしい。
たとえ"私"が死んだことになっているとしても。
この想いだけは、先輩に伝わってほしい。
神様が本当にいるのなら、先輩にこの想いだけ伝えさせてください。
「・・・っもう、死んだ人の気持ちを伝えて、困らせるのはわかってます!でも、遥香の気持ち、先輩に知って欲しくてっ、だから────」
「うん。」
「・・・え?」
無意識にきつく閉じていた目を開ける。
そこには優しく笑う玲先輩がいた。
「遥香ちゃんの気持ち、よく分かった。伝えてくれてありがとう。」
玲先輩は、フワリと笑った。
「っ・・・!」
先輩、その笑顔は反則だよ。
顔が熱を持つ。
体が、熱を持つ。
どうしよう。
もう心臓が破裂しそうだ。
先輩に届いてよかった。
先輩に"涼香"としてでも言えてよかった。
"私"の気持ちを言えてよかった。
この恋は、もう終わってしまうけれど。
多分この恋は、私が正解だと思う。
なにも伝えられないより、少しでも伝えた方がいい。
後悔なんてしたくない。
「・・・昼休み終わるから、教室に戻ろうか。」
「・・・っはい!」
私は先輩と並んで教室に戻った。
先輩は、教室まで私のことを送ってくれて。
とてもとても嬉しかった。