君は私の人生の、輝く太陽。
全ての授業が終わり、クラスメイトたちが教室から出ていく。
私も教室から出て、昇降口へと向かった。
「あ・・・」
途中で水筒を忘れたことに気が付いた。
私は歩いてきた道を戻っていく。
最悪だ。
なんでまた3階まで登る羽目に・・・。
せっかく1階まで来てたのに!
はぁ、と溜息をこぼして階段を登る。
教室のドアに手をかけた時だった。
「まじうざ〜い!」
「それな!ホントにうざい!莉心の気持ち考えろよ」
きゃははっ、と笑っているのは、誰?
莉心って、莉心ちゃんの事だよね?
私には、今ドアを開ける勇気なんて無くて。
「ほんとにさー!なんなの!?せっかくあの家に住まなくなって、直斗君と投稿しなくなったのに!」
私・・・?
私がうざい?
「前からうざいとは思ってたんだよね!直斗君と一緒にいるから使えると思って友達してたのにさぁ。」
「莉心性格悪ー!」
目の前が真っ暗になる。
結局私も独りなの?
涼香は莉心ちゃんの事本当に好きだったのに。
毎日楽しそうに、親友なんだって言ってたんだよ?
それなのになんで・・・。
酷いよ。
ポロポロと涙がこぼれ落ちてくる。
もう嫌だ。
「愛する双子のお姉ちゃんと一緒に死ねばよかったのにー」
「あははっ!美穂ナイスー」
美穂って、上野美穂(ウエノ ミホ)ちゃん?
美穂ちゃんはクラスの権力者で。
一般的に見れば不良になる。
莉心ちゃんだってこの前、「美穂ちゃんが怖い」って言ってたのに。
あれも嘘だったの?
もしかして今までのは全部嘘?
「今の・・・」
突然後ろから声がして、反射的に振り向いた。
「っ・・・」
私は彼を見るなり駆け出した。
走って、走って、走って。
もう倒れるんじゃないかって思うくらい。
────パシッ
右手を彼に掴まれて。
私はゆっくりと足を止めた。