君は私の人生の、輝く太陽。
「どうしたの?おいで」
お母さんとお父さんが、私のことを不思議そうに見る。
もしかしたら、お母さん達は私の話を聞いたら悲しむかもしれない。
私が悲しませてしまうかもしれない。
けど、それでも話したいの。
話したいと、話そうと思ったの。
「・・・涼香。大事な話なんだろう?」
お父さんの言葉に、コクッと頷く。
強く、強く、手を握りしめる。
手のひらに爪がくい込むのが分かった。
私は、何も言わずに、自分の椅子に────────"私"の椅子に座った。
「涼香?そこは遥香の席よ?」
そうだよね。
普通はそういう反応をするよね。
でもね、私が本当のことを話さなくても、この椅子に座れば気づいてくれるんじゃないかって思ったの。
「・・・いいの。ここで。」
「そう・・・。」
「・・・涼香、話したいことがあるんだろう?どんな話でもちゃんと聞くから、話してごらん。」
お父さんの、優しい声。
ねぇ、お父さん。
きっとお父さんの想像を遥かに超えた、大事な話だよ。
「そう、だね。話したいことっていうのは・・・」
言葉が続かない。
喉に言葉が詰まったように。
言いたいことは沢山あるのに、喉に詰まって出てこない。
「・・・ゆっくりでいいから。落ち着いて話せばいい。」
ゴクッと唾を飲み込んだ。
「・・・あのね、話っていうのは、私のことなの。"私"の。」
きっと今のだけじゃ、本当の意味は分からない。
お母さんとお父さんが、私の顔を、いつもより真剣な眼差しで見た。
「話っていうのは、事故のことについて。もう本当のことを話そうと思って。」
「本当のこと?」
聞き返してくるお母さんに、黙って頷く。
私は、1度深呼吸をしてから、下がっていた目線を上げた。
話すんだ。
私なら出来る。
直斗だって応援してくれてる。
だから、話すんだ。