君は私の人生の、輝く太陽。
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美咲にこれまでの事全てを話した高校2年生の冬。
美咲は、泣きながら話を聞いてくれた。
美咲と、美咲の彼氏は全てを知っている。
ほかの人には話さなかった。
いや、話せなかった。
きっとそれは、そこまで信頼していないから。
別に、嫌いとかそういうものじゃない。
ただ、なんでも話せるところまで信用してないだけ。
「遥香ー!ご飯よー!」
1階からお母さんの声が聞こえた。
あれから、両親とはそれなりに上手くいっている。
たまに喧嘩をする時もあるけれど、前のように家から逃げ出すことはない。
まあ、家を飛び出した時の理由が今じゃもう有り得ないんだけれど。
リビングのドアを開ける。
前の家と同じテーブルの上には、ハンバーグが乗っていた。
お母さん特製の、巨大ハンバーグ。
お母さんが作るハンバーグは、ひとりひとり個別になっていない。
全員で同じ、大きなハンバーグを取り分けて食べるのだ。
「・・・遥香、食べましょう。」
お母さんが微笑む。
昔から変わらないそれは、私の心を安心させてくれる。
「・・・いただきます。」
私は手を合わせてから箸を手に持った。
最初はいつも通り食べていたけれど、だんだんと箸を持つ手が遅くなる。
「遥香、そんなに心配しなくても大丈夫よ。直斗君だって、きっと遥香のことを思ってる。」
「な・・・っ、お母さん!私別に、直斗のこと・・・好きじゃ、ない・・・し。」
「好きじゃないならどうして声がだんだん小さくなっていたのかしらね?」
ふふっと悪戯っ子のようにお母さんが笑う。
「お母さんは知ってるわよ?遥香が直斗君のこと大好きなこと。」
「・・・っ、だから、好きじゃないってば!」
かあっと顔が熱くなる。
もうこんなんじゃ、絶対バレてる・・・!!
ただでさえほぼバレてたっていうのに!!
私は恥ずかしくなって、ご飯を急いで食べて自分の部屋に戻った。