仮に君と恋をしたなら



大抵がお見通しだ。お見事あっぱれですよ。



「なら、それっぽく言ってよ」

「お前、はぐらかすじゃん」




そーだけど。

今、考えてたことを真山に話したら絶交されかねないな。真山には割かし何でも話してきたけど流石に黒すぎる。受け止めてもらえる自信がない。




「何、話せねーこと?」

「…。話したら嫌われそう」

「嫌わねーよ。お前が自分を嫌わない限り」



あ、ヤバイ。自分、嫌いかも…。
こんな私は嫌われる…



「嫌だ!」

「は、何が?」



あ…。




「自分も、嫌われるのも…」

「ふーん」

「イタッ!何すんの…」



真山は私の額にデコピンをした。骨に響くクリーンヒットだった。



「変な考えを飛ばしてやろうと思って」

「痛いし」

「昼休みに聞くからな!話まとめとけ」



真山は自分の席に戻っていった。
朝のHRは体育祭委員を決める議題で体育委員と他2名を決める時間だった。私は美化委員に既に属しているから話し半分に聞いていた。


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