仮に君と恋をしたなら
体育委員2名が前に出て、紫が女子の体育委員で、男子の体育委員が進行していった。部活も委員にも入っていない生徒の中から選出することになり、真山の名前が上がっていた。真山に決まりそうな空気が出来上がっていく。
「じゃあ、男子の体育祭委員は真山で。宜しく」
「えー、マジかよ…しゃーねぇ、やるか」
周りからの声援を受け、渋々引き受ける真山。
「女子は誰かやってくれる人ー?」
やる気のなかった女子がざわつき始めた。真山が決まった影響か。
「やっぱ真山と言ったら山田か!山田どう?」
体育委員の男子がいきなり私に話を振ってきた。
「お、山田も一緒?!」
真山が、少し嬉しそうな反応を見せた。しかし、体育祭は美化委員も仕事がある為、体育祭委員まで引き受けられない。
「あー、悪いけど、私は美化委員の方があるから」
「そっか。山田は美化委員か!女子、誰かやんない?」
「悠、一緒にやろーよ」
黙って補助をしていた紫が悠に声を掛けた。
「え…私?」
「おう!前川と大塚、仲良ーしな。どうだ、大塚?」
「…分かった」
「よっしゃ決まった!サンキュー!じゃ、これでHR終わりまーす。前川、報告頼むな」
体育祭委員は体育委員の紫と東(アズマ)に加え、真山と悠が引き受けることとなった。