仮に君と恋をしたなら



体育委員2名が前に出て、紫が女子の体育委員で、男子の体育委員が進行していった。部活も委員にも入っていない生徒の中から選出することになり、真山の名前が上がっていた。真山に決まりそうな空気が出来上がっていく。



「じゃあ、男子の体育祭委員は真山で。宜しく」

「えー、マジかよ…しゃーねぇ、やるか」



周りからの声援を受け、渋々引き受ける真山。



「女子は誰かやってくれる人ー?」



やる気のなかった女子がざわつき始めた。真山が決まった影響か。



「やっぱ真山と言ったら山田か!山田どう?」



体育委員の男子がいきなり私に話を振ってきた。



「お、山田も一緒?!」



真山が、少し嬉しそうな反応を見せた。しかし、体育祭は美化委員も仕事がある為、体育祭委員まで引き受けられない。



「あー、悪いけど、私は美化委員の方があるから」

「そっか。山田は美化委員か!女子、誰かやんない?」

「悠、一緒にやろーよ」



黙って補助をしていた紫が悠に声を掛けた。



「え…私?」

「おう!前川と大塚、仲良ーしな。どうだ、大塚?」

「…分かった」

「よっしゃ決まった!サンキュー!じゃ、これでHR終わりまーす。前川、報告頼むな」



体育祭委員は体育委員の紫と東(アズマ)に加え、真山と悠が引き受けることとなった。


< 68 / 95 >

この作品をシェア

pagetop