仮に君と恋をしたなら
昼休みに、私たちはいつも通り、担当の飲食物を用意し、いつものベンチで昼食をとった。
「あー、体育祭委員とかダリーなー」
「断れる雰囲気じゃなかったしね」
「東、絶対最初から俺にする気だったよな、アレ」
担任にも、真山は内申を上げる為にやっておけと後押しされていた。
「真山は部活も委員もやってないから狙われると思ってたけどね」
「マジかよ」
「何でやんないの?高校でもでサッカー続けると思ってた。未だに勧誘受けてるし」
「中学で燃え尽きた。何気強豪だったから練習もキツかったしなー」
真山は中学時代、サッカー部に所属していた。強豪校でレギュラーメンバーに選ばれる程の実力者だった。試合の応援にも何度か行ったことがある。そこで、真山を応援する女子の数に驚き、真山がモテることを知った。確かに、スポーツをしている姿はカッコいいと思う。
「頑張ってたもんね。練習も試合もすごいと思った」
「だろ?俺、凄かったろ?」
「うん。スポーツしてる真山はカッコよく見えるよ」
「え、マジで?体育祭がんばろ」
真山は分かりやすく浮かれ、調子に乗った。
「委員の方、頑張んなよ」
「それはダリー」