涙から好きへ
「ゆ、百合ちゃんはバレンタインどうするの?彼氏さんといるの?」

高宮くんに聞こえるような声で聞いてみる。

わたし、本当に性格悪いなぁ。


こんなことで、知ってほしいとか諦めてほしいとか思っているんだもん。

好きな人が幸せになることが1番嬉しいはずなのに…。


「えー、今あんまりうまくいってないんだよ!もう、二人で合コンでも行こ!」

ご、合コン!?

また、高宮くんの方を見ると悲しそうな顔をしてる。

ほら、百合ちゃんのことが好きなんだ。

良かった、自惚れていなくて。


辛いのは嫌だから。

わかってるの、わかってる。


高宮くんがわたしを好きになるはずなんてないんだよ。

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