軍人様とキケンな婚前同居⁉︎
「まぁ、というわけで…
従兄の栗でさえ一緒にいると怒られちゃうから
これからは別で帰ろう。」
「従兄に嫉妬って……
お前の旦那嫉妬深すぎじゃね?」
「ちょっと、まだ旦那じゃないから!」
私はあんな人と結婚なんて嫌!
毎日大変だし、
安心して生活できないもん…!
「お父さんを説得して絶対許嫁を破棄してもらう!」
「えー、勿体無くね?」
「ん?何が?」
栗が私の言葉にそう言ってきて
私はそれに首を傾げる。
勿体無いって…一体どうして?
「普通あんなイケメンなエリートと結婚とか無理じゃん。有梨とか特に。」
「あれ、何か今軽く私のこと貶した?」
「無条件でそんな人と結婚出来んだぜ?
玉の輿もいいとこだろコレ。」
「え、無視?」
私の言葉を完全に無視して
栗はそう言った。
確かに幸次郎さんは
美形でスタイルも良くて美しい。
足を組んで紅茶を飲む姿なんか特に。
それに海軍少将なんて
普通の人がなれる地位じゃない。
それをあんな若さで得たんだから
彼は本当にすごい人なんだと思う。
─────でも
「ちょっと性格に難ありじゃない?!」
あんな厳しい彼のルールに
私ついていける気がしないんですが!