軍人様とキケンな婚前同居⁉︎
急いで下駄箱で靴を履き替えて
校門の方に向かうと
ドラマの撮影現場に出くわした野次馬の如く、たくさんの生徒が騒いでいた。
私はその中を掻き分けるようにして進み
彼の元に急ぐ。
皆さんごめんなさい!その人ただの軍人です!!俳優とかじゃありません!
「す、すみません通してください…!」
「ちょっと何ー?自分だけ前行くとかずるくないー?」
「え、いや、違くてあの…っ。」
「私達の方が先に見てたんだから割り込まないでよー!」
人混みを掻き分けて進んでいく途中、
知らない女子生徒のグループに捕まって
いちゃもんをつけられた。
私もこの群れの1人だと思われているらしい。
私はその子達に弁解しようと
首を振ったけれど…
「1人だけ抜け駆けとかダメだから!
ちゃんと順番守りなさいよ!」
「えっ、あの…っ?!」
弁解以前にそう言われて
そしてなんと肩をドンッ!とど突かれて
私は後方に体が傾いた。
嘘、倒れる───っ!
-------グイッ
(っ……!)
そう思って、思わず目を瞑った瞬間
倒れる前に誰かに腕を引っ張り上げられ
間一髪、倒れるのを防がれる。
あ、危なかった……と
私が安堵してその人物に視線を向けると---