[完結]甘やかし王子様が離してくれません。
そう言うと遠藤先輩は複雑そうな表情を見せた。
そしてポンッとわたしの肩を叩いてから歩き出した。
「あいつみたいにならなくてもいいよ。お前はお前らしくいたらいい。ほら、さっさと学校入るよ」
「……はい!!」
わたしはわたしらしくいたらいい。
先輩がくれたその言葉が本当に嬉しかった。
ああー、もうすぐ夏休みだ。
夏休みが始まったら遠藤先輩に会う機会が少なくなっちゃう。