[完結]甘やかし王子様が離してくれません。
現実世界でそんなものあるの?
モグモグと口の中に入れたちくわを咀嚼しつつ真面目に考えていると、突然後ろから肩を叩かれた。
振りかえると、そこには彼がいた。
まわりから降り注がれる視線がうっとおしいみたいで、目をほんのちょっぴり細めてる。
「あっ……廊下、出ます?」
そう言ってわたしが椅子から立つと、彼……遠藤先輩はほんのちょっと表情筋をやわらげた。
言ってみて良かった。
やっぱりクラスのみんなからの視線(主に女の子の)が痛かったんだ。