嘘つきは恐怖のはじまり


「…!」


香奈がとても苦しそうな顔をした。


私も恐る恐る階段の下をみる。

「……!!」


階段の下では愛海ちゃんが倒れていた。


真っ白な制服を赤く染めて…。


「あ、愛海ちゃんが……」


教室からあの5人もでてきて愛海ちゃんをみつけた。


「愛海……!」


「だ…誰か!友達が階段から落ちてる!先生呼んで!」


ひとりがそういうと周りの4人も同じように叫びだした。


私達でもあんな姿をみて混乱したのに、友達だったあの子達はもっとショックだったと思う。


そんなことを考えていると隣で短い悲鳴が聞こえた。


「え!!」


香奈もびっくりしている。


思わず目をつぶってしまった。


鈍い音が聞こえる。


心臓がバクバクなる、みてはいけない気がした。


ミテハイケナイ


ミテハイケナイ


ミテハイケナイ


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