嘘つきは恐怖のはじまり


見てはいけないとわかっていながら、私は目を開いてしまった。


「……い、嫌」


さっきまで叫んでいた5人は階段下で折り重なるようにして倒れていたのだ。


変な方向にまがる足。


傷だらけの腕。


恐怖で歪んだ顔。


どうして落ちたのかわからない。


どうして、どうして


目の前の真っ赤な血で頭がクラクラしてくる。


その瞬間、私の意識はシャットダウンされた。

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