嘘つきは恐怖のはじまり


「まるで…誰かに押されたみたいだったよね。」


「うん…。」


そう、まるで誰かに押されたかのように5人は落ちた。


「なんで、あんな落ち方したんだろう…」


「……」


私達は話す気になれず、無言で教室に向かった。


「香奈!美羽!」


早紀先輩だ。


「先輩…。」


「さっき1年生が階段から落ちたって聞いたの!もしかして5組の子だったりする?」


「そうなんです…美羽と2人でみちゃって」


「もしかして落ちた子って直前に嘘ついたりしてなかった?」


確かに嘘はついてたけど、そんなこと関係あると思わない。


私は愛海ちゃんのついてた嘘のことを話した。

………………………………………………


「そんな…」


先輩の顔が真っ青になる。


「この前のつづきなんだけど…本当に、真面目に聞いてね。」

< 14 / 55 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop