嘘つきは恐怖のはじまり


まだふらつく体を無理やりおこして、圭介くんのところまでいった。


「ねえ、圭介くん、3人でどんな話してたのか教えてくれない…?」


「放課後の話…してた。」


「今日遊べる?って聞いたら2人とも塾の日だっていってて…じゃあまた今度なって言おうとしたら…」


「香奈って健たちと同じ日が塾じゃなかったっけ」


「今日は…ないよ。塾」


「嘘だったのかな…2人とも。」


やっぱり呪いは本当かもしれない。


みんなが落ち着いた頃に呪いのことを話そう。


そうすれば誰も死ななくてすむんだ。


…………………………………… …………


その時は気が付かなかった。


それがどんなに甘い考えだったかということを。

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