嘘つきは恐怖のはじまり
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気がついたら保健室のベットに寝ていた。
「気がついた?」
先生が優しく笑う。
「香奈と圭介くんは…?」
先生はつらそうな顔をした。
やっぱり助かるはずないか。
友達と好きだった人が一気に死ぬなんて…。
もっと仲良くしたかった。
なんであんなに怒っちゃったんだろう。
「あれ?美羽さん手が…」
「あ、」
さっきは全然気が付かなかったけど、手が少し切れていた。
「消毒しなきゃね」
そういってベットのカーテンをあけた。
「保健室は大丈夫だったんですか?」
さっきあれだけ大きな地震があったのに、ものが綺麗にならんでいる。
「何が?」
「地震です。」
「地震?気が付かなかった」
そんなはずない、あれだけ揺れたのに気が付かないなんて。
もしかして、あの場所だけが?
「これで大丈夫だよ。ごめん、ちょっと用事があるから行ってくるね。落ち着いたらもどって大丈夫だよ。」
「わかりました。」
私はベットに座って今までのことを思い出していた。
3日で13人も死んでしまったのだ。
本当に悲しくて、つらくて。