嘘つきは恐怖のはじまり
目を開くと、トイレの床だった。
びしょびしょの髪の毛。
ボロボロの制服。
片方だけの上履き。
こんなの誰が見ても、いじめられてるとわかる。
「もう嫌だ」
家に帰ればお母さんが心配するだろう。
こっそり家に入って先にお風呂に入っちゃおう。
重い体をおこして、私はトイレからでた。
窓の外はもううす暗くなっている。
足の裏から廊下の冷たさが伝わる。
ペタペタ歩いていると、後ろから物音がした。
バンッ