青春アンサー



お昼やすみ。



私は機械科A組の教室の前…いや厳密には教室前の廊下の隅にいた。


あれから休み時間になる度に柚葉に何を企んでいるのかしつこく聞いた。


けど柚葉は


「まぁまぁ、そのうちわかるから~!」


の一点張り。


"そのうち"がいつくるのか身構えていたけど、結局何もないまま午前中の授業が終了。


そこで、気を抜いた。


マヌケな私は抜いてしまった。



授業が終わるなり柚葉は教室を飛び出して行った___



瞬きをする間もなく、私の手を引いて。




「ちょっと!柚葉!!

何考えてんの!?てかどこ向かってんの手放せーー!!!」



「離さないよ~、美羽に藤くん紹介してもらうまでは!!」



~~~~~っ!!!!




やられた!!!



間違いなく柚葉の目的地は機械科A組。。。



「ほんとに勘弁してなんでもするからぁ~~~~」


私の願いもむなしく、あっという間に到着。


教室前に突っ立っているのはとても目立つし私のメンタルがポッキリいっちゃうからとりあえず廊下の隅に緊急避難。




「で?どれよ、噂の藤佑李!」








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