青春アンサー




「日伸びてきたとは言っても6月じゃまだ流石に暗いな…もう7時だわ。」


あの準備室から出れない騒動から、1時間くらい藤くんのピアノを聞いて先生と話してたらしい。


藤くんの言うとおり、校内はすっかり薄暗い。



…超こえー。



私は、暗い場所が大の苦手だ。ホラーとかそう言った類ももってのほか。


でも…チラッと藤くんの顔に視線をうつす。


「…?なに、どした?」



「はぁぁぁ…。」


私が暗いの無理!怖い!なんて言ったら絶対にこいつイジってくる。


それだけはなんとしても阻止したい。


けど、重要なのはここからだ。


私の荷物は未だに教室に置きっぱなし。つまり、1度教室に戻らなければいけない。


…こんな暗闇の中?気味悪い雰囲気ありまくりの校舎を?1人で??


………いや、むりむりむり。


「…ね、ねぇ藤くん。私荷物教室に置きっぱだから1回教室戻んないと…なんだぁ。」


「あー、そっかじゃあ先昇降口行ってるわ。」


めちゃくちゃあっさりだな!?こいつ!


いや、まてまてまてまて。待ってくださいお願いだから。


ガシッ。


なんの迷いもなくスタスタと歩き出した藤くんの腕を思わずがっちり掴んじゃった。


「なんだよ、美羽さんたら大胆だこと。

いくら人がいない校舎だからって、、そういうのはイケナイんじゃないかしらぁ?」


「その裏声やめてガチめにキモい。」


「え、つら、、、じゃなくて、いい加減…手。離して?」


「ついてきてくれてもいいけど。」


いくらバレないようにするためとは言えなんてぶっきらぼうな言い方だよ私。。。


「いや、俺は下で待つ。遠回りとか余計なエネルギー使いたくない!」



ほんとダメ男だなこいつ!


察して優しくカバーしてよ、、なんでここでめんどくさがり出してきちゃうかな!?






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