青春アンサー
球技大会



ミーンミンミンミンミーーン。




「あっづぅぅ〜〜〜…」



セミも元気に鳴き始めた7月上旬。



「やめて美羽。ただでさえ男まみれで暑苦しいのに…!!」



私と柚葉は完全に暑さにへばっていた。



1学期。学校生活にもいい加減なれて、夏休みに向け授業もラストスパート。



私たちの通う高校は、夏休みに入る前と春休み前。


クラス対抗の球技大会とそれぞれの科対抗スポーツ大会が行われる…らしい。


今回はクラス対抗の球技大会。


工業高校だけあって学校全体の熱と力の入り方が尋常じゃない。笑


授業もほぼ、練習に変更になり、他クラス他学年と合同で練習をたくさんする。



確か種目はサッカー、ソフトボール、バスケ、バレー、バドミントン、卓球の6種目。



私も柚葉も、バレーにエントリーしている。



体育館にはボールのバウンド音。シューズと床の摩擦音が響いてる。



でも、、なんていうか、、、



「アウェー感すごい。笑」



「それな。」



かれこれ高校に入学し数ヶ月。



私も柚葉も共に学んだことがある。



私たちのクラス…すなわち電子科はまさにオタクとメガネとモヤシ君たちの集まり。


学校内での社会的地位が底辺。(笑)


そして当然、他学科他クラスにくらべ運動能力も低く完全に遊ばれてるというか…相手にされてない。



「なんかさ、男の子とじゃ明らかパワーの差もあるし…混ざっていけない!!」



体を動かすのが大好きな柚葉が横で不満を漏らす。


元から運動が得意じゃないし、むしろ戦力外な私は見てる方が楽しいから問題ないんだけど。。。







< 27 / 33 >

この作品をシェア

pagetop