青春アンサー
「「「うぉぉぉぉ!!ナイス!!!!」」」
「イケメーーーーン!!!」
「よくやった!!俺お前になら抱かれてもいい!!!」
「!?」
「え、なになにっ?」
突如、雄叫びっていうかもはや咆哮が体育館に響き渡った。
柚葉と一斉に騒ぎのおきた方へ視線を移す。
「…げ。」
「あー!!!!」
ほぼ同時に対極的な反応を見せる私と柚葉。
「ってか!!指さすのやめて!!!」
ばっちり指を指して大きな声を出した柚葉を慌てて制止する。
騒ぎの原因は、今いる第一体育館のネットで仕切った反対側。向こうで行われてるバスケの練習試合。
…のブザービーターを決めた1人の仕業。
「やるじゃん藤くん!」
そう。藤佑李だ。
あー、柚葉がおっきい声で騒ぐから、、、
こっちに気付いた本人様が小走りで駆けてくる。
知らないよ私。他人他人。
「美羽~、どーよ!今の見てた!?
俺なかなかやるっしょ。」
まさかの名指し〜〜〜!!回避しようがない。
ニヤけてる隣の女子…あとで覚えておけ…!!
「最高ドヤ顔すぎて残念。」
「うっわ、つら。もっと褒めてくれてもよくね、、、。」
「そーだねー。すごいすごぉーい。」
「くっそ棒読みじゃねぇかよ!!
つか、美羽ここにいるってことはバレーかバスケ?」
「そ、バレー。」
「下手くそそうだなお前。笑」
…ほんと誰かコイツ殴り飛ばしてくんないかな。
「うっさい。うまくないのは認めるけど至って普通。」
「ふ〜〜〜ん。ま、せいぜい恥じ掻かないように頑張れよ( 笑 )
柚葉ちゃんも、頑張って!」
「ははっ、ありがと。笑」
…なんなのこの対応の差。
「藤ぃ〜次試合!」
「…ほら、呼んでるよとっとと帰れっ、と!」
「わ、ばか!押すな押すな!!」
全力のパワーで藤くんを追い払った。ミッションコンプリート。