青春アンサー



「「「うぉぉぉぉ!!ナイス!!!!」」」


「イケメーーーーン!!!」


「よくやった!!俺お前になら抱かれてもいい!!!」




「!?」


「え、なになにっ?」


突如、雄叫びっていうかもはや咆哮が体育館に響き渡った。



柚葉と一斉に騒ぎのおきた方へ視線を移す。



「…げ。」


「あー!!!!」



ほぼ同時に対極的な反応を見せる私と柚葉。



「ってか!!指さすのやめて!!!」


ばっちり指を指して大きな声を出した柚葉を慌てて制止する。


騒ぎの原因は、今いる第一体育館のネットで仕切った反対側。向こうで行われてるバスケの練習試合。


…のブザービーターを決めた1人の仕業。



「やるじゃん藤くん!」



そう。藤佑李だ。



あー、柚葉がおっきい声で騒ぐから、、、


こっちに気付いた本人様が小走りで駆けてくる。


知らないよ私。他人他人。



「美羽~、どーよ!今の見てた!?

俺なかなかやるっしょ。」


まさかの名指し〜〜〜!!回避しようがない。


ニヤけてる隣の女子…あとで覚えておけ…!!



「最高ドヤ顔すぎて残念。」



「うっわ、つら。もっと褒めてくれてもよくね、、、。」


「そーだねー。すごいすごぉーい。」


「くっそ棒読みじゃねぇかよ!!

つか、美羽ここにいるってことはバレーかバスケ?」


「そ、バレー。」


「下手くそそうだなお前。笑」


…ほんと誰かコイツ殴り飛ばしてくんないかな。


「うっさい。うまくないのは認めるけど至って普通。」



「ふ〜〜〜ん。ま、せいぜい恥じ掻かないように頑張れよ( 笑 )

柚葉ちゃんも、頑張って!」



「ははっ、ありがと。笑」


…なんなのこの対応の差。


「藤ぃ〜次試合!」


「…ほら、呼んでるよとっとと帰れっ、と!」


「わ、ばか!押すな押すな!!」


全力のパワーで藤くんを追い払った。ミッションコンプリート。














< 28 / 33 >

この作品をシェア

pagetop