青春アンサー
「なに、え、ほんと何?誰…ってかいつから!?」
テンパりすぎて、謎が多すぎてわけがわからない。
「ども~。俺、藤 佑李〈ふじ ゆうり〉。」
にこやかに自己紹介をして私に向かって手を差し出す目の前の人物。
ぱっちり二重、長いまつげに守られた優しげで大きな目。
きりっとした眉毛に口元からちらっと覗く八重歯。
男の子の割には高めで柔らかい声。
身長はあんまり高くなさそう…髪も特にいじってるわけでもなく自然な茶色。
「あ、ども。橘 美羽です。
えっと、私に…何の用で?」
さっきの盛大な独り言を聞かれてたと思うと、恥ずかしさでどこかよそよそしい態度をとってしまう。
「そんなに構えなくても。笑
ただ心の声ダダ漏れだったとこに偶然通りかかっちゃって。
これって用事はない!」
今の発言でバッチリさっきの失態を目撃されたことが判明。
かぁーっと頬に熱が集まっていくのがわかる。
最悪だ…。