星に恋した。
ジュ~
おいしそうな音が響き渡る。
「まだまだあるからたくさん食えよ!」
そう言いながら焼き担当のマスターは必死に焼いていた。
その隣で野菜やら肉やらをマスターに渡しているマスターの一人娘のあやちゃん。小学4年生で妹がいない私にとってあやちゃんは本当の妹のような存在。
奥さんは仕事場のもう一人のバイトである俊と買い出しに行った。
俊は近所に住んでいる大学2年生。
まだ子供っぽいところがあって、私に何かとちょっかいを出す。
かわいい顔なせいか年上の女性には人気がある。
でも、俊には彼女がいなかった。
昔からの知り合いだったけど、まだ知らないところがたくさんあった。
私は、マスターが焼いてくれたお肉を皿にとって、海が見える場所に行った。
爽やかな風が私の髪をかき分けた。
そして、背後に誰かいるのを感じた。