星に恋した。

二年後ー


実家に帰ったのは久々だった。


バスを降り、未だ変わらない風景を見て懐かしみながら久々の我が家へ向かう。


途中道端で1歳くらいの可愛い女の子がお母さんに手を引かれて歩いていた。

すれ違う間際に私は可愛い女の子に手を振った。
すると女の子は口に指をくわえて立ち止まった。

私も立ち止まって目線を女の子と一緒にした。


「お名前なんていうの?」


優しく聞いた。

女の子はきょとんとした顔で私を見ていた。

するとお母さんが女の子の顔を覗き込みながら「千夏ですよ~」と言って笑った。

私も同じように笑った。


そして千夏ちゃんにバイバイと手を振って別れようとした時、一人の男性がこっちに歩いてきた。



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