黒猫の香音(後編)
航聖が動かなくなったのを確認し、黒いスーツ姿の男達は『黒猫』を去る事にした。



「御前ら、一旦退くで!


応援呼んでリベンジや、その間には『女』も来るやろ。」



そう言って負傷者もろとも男達は店を後にした。









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……___





…_



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_某病院 現在。




香音や瑠華、医療関係者の迅速な対応のお陰で航聖の血液の必要量は後僅かという所まで来ていた。




後は生きてさえいてくれれば…_





献血を受けた遠山も只々奇跡を祈った。





「水谷さん…」





暗くなった空は更に暗さを増し、それはまるで哀しみを表す様にやがて沢山の冷たい雫を降らせた。
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