聖なる鐘が響く頃
だけど、
今日で終わりにするんだ。
「あ、この曲!洋太も聴いた事あるでしょ?」
「ん?……うん」
実希に気付かれないようにさっきから何度も何度も確かめているのは、スーツの右ポケット。
中身はこのホテルの一室のカードキーだ。
実希と合流する前にチェックインは済ませてある。
本当は
ジャズなんて興味がなかった。
目の前で演奏されているアップテンポの曲が何ていうのかも知らない。
言ってしまえばどうでも良かった。
それでも上司に無理を言って招待券を譲ってもらった。
どうしても今日。
実希と二人でここに来たかった。
今日で終わりにするんだ。
「あ、この曲!洋太も聴いた事あるでしょ?」
「ん?……うん」
実希に気付かれないようにさっきから何度も何度も確かめているのは、スーツの右ポケット。
中身はこのホテルの一室のカードキーだ。
実希と合流する前にチェックインは済ませてある。
本当は
ジャズなんて興味がなかった。
目の前で演奏されているアップテンポの曲が何ていうのかも知らない。
言ってしまえばどうでも良かった。
それでも上司に無理を言って招待券を譲ってもらった。
どうしても今日。
実希と二人でここに来たかった。