不器用な彼氏


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腕時計を見て時間を確認すると、待ち合わせを5分も過ぎている。

ったく、何をやってるんだ?アイツは。

おそらく、もう間もなく、息を切らせながら、満面の笑みで『待った?』などど、ほざきながら、俺のもとへ向かって、走ってくるのだろう。

天邪鬼の俺は、嬉しいくせに、きっとこの上ない不機嫌な声で『遅え』と一言。


…それが、極上な一日のスタートだ。

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