不器用な彼氏
第14話 幸せな時間
こんな大事な日に寝坊するなんて、最悪!
旅行鞄を片手に、見慣れた改札口を抜け、待ち合わせ場所まで必死に走る。
時刻は既に、待ち合わせの時刻を3分ばかり過ぎていた。
旅行初日当日。
準備は随分前から万全にして、昨夜も早目にベットに入ったのだけど、何だか寝付けなくって…。
今日は、いつもの公園ではなく、駅前のバスロータリー近くでの待ち合わせ。
駅舎を出て、通りに出ると、目印の赤いポストの近くで、ガードレールに腰を掛け、腕組む海成が目に入る。
本日の彼は、白地のTシャツに濃紺のジーンズ、サングラスをかけているので表情は見えないが、醸し出す雰囲気が、間違いなく険しい。
ここは、満面の笑みで、誤魔化すしかない。
『待った?』
『遅え』
開口一番、不機嫌な彼。『5分くらい大目に…』というと、即座に『30分以上待った』と回答。
旅行鞄を片手に、見慣れた改札口を抜け、待ち合わせ場所まで必死に走る。
時刻は既に、待ち合わせの時刻を3分ばかり過ぎていた。
旅行初日当日。
準備は随分前から万全にして、昨夜も早目にベットに入ったのだけど、何だか寝付けなくって…。
今日は、いつもの公園ではなく、駅前のバスロータリー近くでの待ち合わせ。
駅舎を出て、通りに出ると、目印の赤いポストの近くで、ガードレールに腰を掛け、腕組む海成が目に入る。
本日の彼は、白地のTシャツに濃紺のジーンズ、サングラスをかけているので表情は見えないが、醸し出す雰囲気が、間違いなく険しい。
ここは、満面の笑みで、誤魔化すしかない。
『待った?』
『遅え』
開口一番、不機嫌な彼。『5分くらい大目に…』というと、即座に『30分以上待った』と回答。